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第5回あたらしい創作絵本大賞審査結果

 第4回あたらしい絵本大賞

第5回あたらしい創作絵本大賞の結果が発表されました。

■大賞  なし


■優秀賞
「ひもげいにん」竹島 亜紀子


●プロフィール
1969年、神奈川県横浜市生まれ。現在鎌倉市在住。
仕事と育児の合間に、こつこつ地味に絵本を描いています。好きな絵本は「モチモチの木」・好きなお話は宮沢賢治の「猫の事務所」です。

●受賞コメント
優秀賞に選んでいただいてありがとうございます。
昔から、絵本のアイディアは、色々心に持っていて、仕事の傍ら細々と趣味で描いていたのですが、唯一の読者は現在7歳の娘のみでした。ですので、今回作品を評価していただいたことは、本当に嬉しく、励みになりました。
今後も頑張って、もっといい絵本が描けるようにしたいです。そしていつか、出版して多くの人に読んでもらえるような作品を描くのが夢です。

■佳作 5作品
「こどモノレール」西井 彰範
「花の旅」Az
「ざっとうざっとう」むとう だいじろう
「おじいちゃんとぼく」Asumi
「パパパンツおならごう」 とりやまゆき・さく/山羊山羊・え

■最終選考に残ったが選ばれなかった作品
「こばとのすもう」村上 菜々
「るすばん」河野 綾沙
「かげぼうし」筒井 亜紀子
「ふしぎなとしょかん」神谷 綾
「めがねをこわしたうさぎのはなし」宮本 桐子
「なんとかなるかも」中井 晴香
「はなうた小道」大塚 凜

作品選考の際には、審査を公平にするため、作者プロフィールは確認せず、作品のみを読んで審査しています。

審査員総評(50音順)

富安 陽子
年々応募点数も増え、関係者一同大変喜んでいる。ただ、これも毎年のことながら、絵に比べ物語の弱さが際立ち、絵本テキストの難しさを改めて痛感させられる結果となった。
もちろん中には、ユーモラスな『パパパンツおならごう』など魅力的なテキストもあった。しかし、これを子どもたちに届ける一冊の本にするためには、まだまだ作品に磨きをかける必要があるだろう。
優秀賞の竹島 亜紀子さんは、達者な絵と、そつのない筋運びで「力のある新人」というのが皆の一致した評価だった。一方で、場面の風景や絵の構成にどこか既視感を覚える、という意見もあり、新人としての個性とオリジナリティに物足りなさが残った。これからの作品に期待したい。

長野 ヒデ子
「ひもにんげん」おはなしもよく出来ているけど、収まりが整いすぎてる。
上手くできているが迫力が足りない作品が多かった。
「おじいちゃんとぼく」もなかなかものだが、もう一つ何か欲しい。おしいなあ。

みやざき ひろかず
今回は絵もお話も飛びぬけた作品がなく少し残念です。『ひもげいにん』はその中で絵のセンスがよくて見ていているだけで楽しめました。アイデアもよいのですが絵本としてもっと面白くできたと思う部分がいくつかあります。素敵な世界を持っておられるので今後に期待します。
『こどモノレール』はページをめくった時の画面変化にもっと工夫あれば面白い作品になりそうです。『ざっとう ざっとう』『おじいちゃんとぼく』は独特の世界に心惹かれました。

宮下 恵茉
今回は多数応募があったにも関わらず、これだと思える作品がありませんでした。
毎年思うことですが、絵はとても上手なのに、肝心の物語が書けていない作品が多いです。
また、あきらかにムダな文章が多い作品も目につきました。絵本は絵と文で物語るものです。よけいな説明をしたり、変にお説教をしようとする作品が多かったのはとても残念でした。
既視感のある絵柄が多かったという意見も多数ありました。オリジナリティのある『あたらしい』作品をお待ちしています。

審査のためにお預かりしている原画は、近日中に返却します。

第3回の大賞作品がタイトル変更して未来屋書店より出版されました。
『パジャマ じゃま!じゃま!』作・絵 仙田まどか 500円+税 詳しくはこちらを。

主催:梅花こども・絵本・児童文学センター
共催・運営・事務局:アミーニ梅花女子大学 児童文学科同窓会

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